思い出


高校生のころ、学校の近所に「挨拶おじさん」って呼ばれてる方がいて、
すれ違う時、下を向いて目を合わさず
「オハヨウゴザイマス、オハヨウゴザイマス、オハヨウゴザイマス…」ってささやく。
それがなぜかある日、女の子のお腹をすれ違いざま
ポムってパンチしてちょっとした騒動になった。
先生方が山狩りのようにそのおじさんを追いつめてって、
「もう少しで捕まえられたのに、あいつ思ったより逃げ足が速えな!」って
得意気に話されるのを聞いててえらく気分が悪くなった。
将来、追いつめる側には身を置きたくないなって。
肉体労働日。
学校のセット。
教室や廊下なんかをエイジングしてるとこんなこと急に思い出した。
果たして今、自分はどっち?