頭蓋の内壁にこもごもにじみ、ゆすれる


「水の透視画法」共同通信社辺見庸
家に帰ったらうちの人が買って来てたんで、先に読ませてもらう。
こんなに美しい言葉を使う人だったとあらためて思う。磨ぎすませれて痛いくらい。
10年前、氏がブッシュやコイズミに対して猛烈に怒っていたのは、アンモラルな行為や稚拙で愚劣な思想、それ以上に、「言葉」を、蹂躙し、陵辱し、無化させようとするその悪意に対してだったのだと今更ながら気付く。自分たちの希有な代弁者として消費してしまって申し訳ない…。