慊らない


ここんところ、西村堅太に取り憑かれてる。
最初読んだとき、うへー。ちょっとなあ、えげつないなあ、なんて思ったけれども、読み終えしばらくたてば、次のも読みたくなってくる。
発した言葉が呼び水となって、つぎつぎとあらたな言葉を生み出していく、
そのドライブ感っていうかグルーヴ感っていうか、強度がすごい。
語り物のようなね。
「どうで死ぬ身の一踊り」、「暗渠の宿 」 、「二度はゆけぬ町の地図 」 、「小銭をかぞえる 」、「廃疾かかえて 」 、「随筆集 一私小説書きの弁 」 、「苦役列車」。
それにしても独特な人だなぁ。
無頼っぽい、って人なんかは結構、一皮むけば大抵幇間だったりするんだけれども、西村堅太は多分違う。今ではなく、遠い未来に、過去に向けて発しているから。