版画系 シンポジウム


「版画系」無事、初日を迎え、シンポジウム「版表現とは何か?」
登壇者それぞれが多様な言葉で語り、司会の評論家の方が、「版画は専門の批評がなかなか無かった(特定の時代、状況を除いて美術は目を向けてこなかった)から、むしろかえって作り手側がその批評家の仕事を全面的に引き受け、言葉を、理論を紡ぎ上げてこられたのか」と思わず嘆息まじりに語られたのが印象に残って、確かに、もの派やミニマル、コンセプチュアルアートの影響(時代の要請?)をうけながらも、それに収まりきらない豊かさみたいなものもあって、それを観念的な袋小路の言葉で語るのではなく、今、生成しつつある生きた、制作者ならではの言葉で語られる切り口は、説得力があって感じ入る。しなやかというか、軽やかというか、洒脱というか、独自の言語空間をそれぞれが持たれてて、時に小笑いを誘う仕掛けも入り交えながらであっという間の時間。