蜜柑泥棒


蜜柑も金柑も丸坊主になってしまったけど、まだアゲハ蝶の幼虫はいる。だから日々柑橘系の葉を調達せねばならない。しかしいざ探すとなると個人邸宅敷地内にはよく見かけるけど、公共の場、葉っぱを千切っても怒られないような気の利いたやつはなかなか見つからない。やっと上水沿いに夏ミカン(?)を見つけたのだが、その木の真ん前、2メートルも離れていないところにはアパートがあって、老夫婦がいつも窓辺に椅子を並べ外を眺めている。目があって、思わず照れ笑いをしたけど負い目があるので犯罪者特有の卑屈な薄笑いのように見えたことだろうと思う。とっぴんぱらりのぷう。