渋谷


渋谷アップリンク 「首相官邸の前で」小熊英二
それぞれ異なる主義主張のグループの代表者達は、元「渋谷ジァンジァン」の喫茶店で会合し、今後の方向性について議論、それぞれ思惑は違うけども、ここはひとつ協力し合いましょう、そして「都圏反原発連合」が立ち上がったという流れは初めて知った。まるでヤクザ映画とかヤンキー漫画のような感じ。「渋谷ジァンジァン」というのがまた良い。
監督は言う、「国会前に人が集まり道路を占拠し、時の政権に対して対話する場をもうける事が出来たなんて、そんなこと世界中どこでもないですよ、マスメディアが全く報道しないから社会学者として記録しなければ、海外の人々にリアルで何が起きているか伝えなければという使命感があった」。現場の映像はインターネットの動画サイトにアップされたものを使用されている。
見ながら、色々思い出し滂沱する涙。終わると自然に拍手が起きて、あわやスタンディングオベーション
その後監督質疑応答にうつり、すると突然「まずは3分間、隣の人と感想を述べ合う、意見をかわしてください。この映画は見終わったあと対話する事に重点を置いています」と言う。途端に涙は引っ込み、これはマズイぞ、天井を眺めたりチラシを眺めたりして隣の席の人と視線を合わさぬよう、その時間を過ごす。3分後、「色々話せた方もいれば全く話さない人もいましたね」と言われ、何を考えているか分からないティピカルな日本人として振る舞ってしまい嫌悪感に襲われる。