暗く押し黙る


たまにもう死んだ人たちの夢を見ることがある。そこでは長い間行方不明だったこととして現れ、いつも自分は歓喜する。眠りから覚め、さめざめした気持ちで不思議に思うのは(そもそも夢はいつも不思議だけど)、死んだことはついぞ不問とされ、外国に行ってたとか路上で寝起きしてたとかそんな言い分を素直に受け入れている。
夢の構造として死が除外されているのか、あるいは深層ではまだ受け入れていないのか。