修羅


夜から朝までの仕事と連絡があり、いやいやしながら、でもお金が貰えるのだからと自らを鼓舞し、労働する。
ところが朝になっても終わらない。「すまんが昼まで頼む」と言われて、頑張ってみるもそれを過ぎても終わらない。「夕方には終わるから!」と言われて耐えてみるもそれでも終わらない。その日、終電間際になってようやく解放された。
現場は、これが地獄というものだろうと思わせる景色で、労働者がふらふら彷徨する様、幽鬼のよう。眠気を紛らわせる為、駄菓子を頬張り食っている様、餓鬼のよう。