本を読んでいる最中、それを友人がなんとはなしに何読んでるの?とか聞かれるのが昔から非常に嫌で、というか恥ずかしく、いや何も読んでないよとか答えたりして、それは何を読んでいるのかによって自分が査定されているようで、しかしその自意識過剰は逆に淫らだと自分で思う。それでも電車で読む時には本にカバーをして他人に見られないようしていたけど、ここのところそのカバーのゴワゴワ感や、内側で本自体が滑っている感じが気になって鬱陶しくなってきた(手の脂が減ってきているから)。で、今はカバーを全部引っぺがしむき出し状態で読むようになって、そうしたらなんとなく作者と裸と裸でぶつかっている感じ、とまではいかないけど鬱陶しさはない。
しかし自分は嫌なくせに、電車の中で他人が一生懸命読んでいる本は何なのか覗き見たくなるし、読書している友人が目に入れば何読んでるの?とか平気で聞いたりする。ふしだらである。