東中野


ぽれぽれに『祝の島』見に行く。
感動。
何がって島の老人が、日本が出来る前のことと、日本がなくなった後の話をしていること。
国民国家の言語で今を絶対化して語らないこと。
できる範囲でしたたかに粘り強く抵抗していること。
井上ひさしの「吉里吉里人」みたいに。
随所随所にじつにイイ画があって、それは多分、若い女性監督とカメラマンだからこそって感じもする。
これが男性の監督とかだったら、被写体になる人もかまえるっていうかもう少し警戒すると思う。
あるいはもっと”抵抗する勇士たち”、”戦い続ける英雄たち”みたいなロマンチックな部分を誘導し、前面化すると思う。
そうではなく、本当、寄り添うって言葉通りの関係性が、その島のテンポやリズム、豊かな神話に合ってて実にファインプレー。