小学校=国家=小宇宙


小学生の頃、ドッジボールと肩を並べて男の子に人気だったのが六虫(ろくむし)って遊び。
野球みたいに先攻、後攻と別れ、ピッチャーの投げるゴムボールを、バッターが拳で打つ。
で、20メートル前方に描かれた円(半虫)に向かって走り、守備側は、打たれたボールを走者にノーバウンドでぶつければアウト。
全員アウトにするか、バッターが打上げたフライを捕れば攻守交代。
攻撃側はホームと半虫を六往復したら、アウトになって死んでいたチームメイトが全員復活するってエンドレスなルール。
中学に入って間もない頃、昼休みに、じゃあ六虫でもやりますかって始めると、隣町の小学校から来た子達の六虫は、キャッチボール形式の全く根源的に異なるゲーム。突然、学ランを脱いで宙に投げ、キャッチボールを阻止し始める。なんじゃこりゃ?!
もちろん子供の遊びなんて地域ごとに独自に発展し、ローカルルールがあるってのは分かるけど、山口と東京じゃあるまいし、距離にして1キロ強の隣合う小学校でここまで違うか!
小学生の徒歩圏内の世界の枠組みが崩れた瞬間。(大袈裟)
線路を挟んで学区が変わっていたのだけれども、その境界線上に住んでいた子達は一緒に六虫して遊ぶ時、どういうルールでしていたのだろうか…。