祝島


その島に行けたというだけでもう感極まる。小雨の中、臓器のような路地をうろちょろし、猫に挨拶し、少しおじいさんと話をする。映画のあと、有名人や観光客がすごく増えたそうで、まあ、自分もその口。ちょうど朝市が終わったあと、思ったより若い方が多く活気がある。先日見た肘折のドキュメンタリーでもそうだけど、広告代理店のつくった薄っぺらい物語(コピー)ではなく、口承されてきた骨太の物語の方が生きる為の強度がある、汎用性があるっていうのを若い方は感知しているんだと思う。消費による自己実現ではなく、結みたいな他者による承認。