便利さ


携帯電話が大変便利になり、もうなしじゃいられないという状態になっていて、その何が便利かというと、初めて行くところ、大抵、住宅地にあるギャラリーだったりするけれど地図を見ながら迷う事なくたどり着けるところ、とか、電車の乗り継ぎをパッと調べられたりするところ、あるいは、何か気になる言葉に出会ってあとで調べようとメモに残したりすることができる、とか。
ところが、そのような機能にたよりすぎたせいか、人に道を尋ねることが全くなくなってきて風景が記憶に残らないというか、薄っぺらくなってしまったというか、よく道を覚えられない、また、メモもどういう時に残したのか全然思い出せない。
今、手元に、「リチャードマシスン」というメモが残っていて、検索してみてアメリカの小説家、ホラー作家、SF作家と知ったけど、いつ、どこで、どのような経由でこの人に関心を持ったのかまるっと覚えていない。
携帯のせいにしてきたけど、そもそも老化というやつかもしれない。