傑作


屏風が入っていた古い大きな木箱が部屋の隅にあって妙な存在感があるうえなんか陰気臭い。本棚に改造するかと思って引っ張り出してみたらどうしようもないほど割れたり反ったりしている。で、種類入れのような感じのものがアトリエに欲しいなとひらめいて箱を分解してその端材で作ってみる。出来上がってみると日の焼けた感じと無垢の部分がいい味というか、骨董感があって、これはまた今までにない傑作が出来たと自画自賛する。いっそ次の展覧会では版画作品と一緒に展示しようかとか、眺めては熱いため息をもらしている。