記憶の共有、書き換え


17年前、大学の受験の為、1月から三鷹の予備校で直前講習、毎日石膏デッサンをしていた。
阪神大震災は下宿先のテレビで知って愕然としたのを覚えている。今、絵描いてていい時代なのか?!と。
そしてつづく地下鉄サリン事件
で、今まで自分は下宿先の武蔵境でその事件を、その後の不穏な時期を過ごしていたと思い周囲にも語ってきた。
ところが、ここにきてどうもその当時、東京に居なかった疑惑が(かなり濃厚な)浮かんできた。
3月には東京芸大の受験があってそれまで東京にいたのは事実。
しかしながら自分は1次試験であっさり落ち、2次試験まで進んでいない。発表のその翌日かにそうそう下宿を引き払って一旦田舎に戻ったはず。
1次合格発表が20日を過ぎてからというのはどう考えても遅すぎる。
4月頭には小平のアパートに越してきてたのから。
となると、その後の新聞、テレビなどによって、あたかも自分はその当事者であるように錯覚し、リアルタイムでその場にいたように、特権的に記憶を書き換えていたということだろうか。
それにしても、武蔵境の下宿で教団幹部の釈明会見のワイドショーを見てると、大家さんが「そりゃ、最初からオウムが犯人ってきめつけられた報道されたら頭来るよね。」って語りかけてきたのを鮮明に覚えているのだが!!