珍道中3

晴れたのでついに本来の目的のスケッチ日になる。高校生以来の外でのスケッチ。


また大型バスで移動。日中合わせて10人程度なので、前の方にちょこっと固まって座り、後ろはガラガラ。

場所は南山の統一殿近辺。

バスの下からイーゼルやキャンバス、絵の具類がボンボン出され、さあ、描け!という感じ。けど、出された画材は非常に貧相で、筆も太いのだけだし、パレットもない、画材は支給と書いてあったので何も持参してこず途方にくれる。

とりあえずホテルのメモ用紙にドローイングしてみるが、なんとなく、普通に描くよりそっちの方が良いような気がしてきてアクリル絵具を糊代わりにコラージュのようなものをつくってみることにする。

普請中

登山スポットで人が多く、ジロジロ見られ、また話しかけられる。普段、狭いアトリエでコッソリ描いているので、広い場所、他人の視線がものすごく気になりいまいち集中できない、また、真面目なデッサンではないので、覗き込んだ韓国人たちも、どうリアクションすれば良いか戸惑っている気配もひしひし感じて実に居心地が悪い。何度も場所を変えてみるも、それらが皆、観光・登山ルートと重なっているらしく、すぐに人に出会い、覗き込まれる。

中国チームは飽きたのか、早々と終わらせ、買い食いしながらベンチで喋っている。日本チームは皆、制限時間いっぱい真面目にスケッチに取り組み、またホテルに戻ってからも描き続ける。
中国人作家の一人と通訳の韓国人青年だけタバコを吸うことが分かり、しばしば三人でタバコを吸うようになる。



「南山#1〜#3」アクリル、紙