台湾8(自分探しの旅・台南)


つげ義春的世界が残っている。

神農老街だと思うのだがいまいち確信が持てない。





赤崁楼前のバス停から「安平古堡(あんぺいこほ)」へのバスが出ているはずだからそこで待つ。ところが時刻表を過ぎても全然来ない。不安になってキョロキョロしていると、道で宗教のチラシを配っているおじいさんが「ここで待っていれば良いよ」と教えてくれる。暑くて汗がダラダラと流れるのだが、顔の表面の皮膚はチリチリとして、不安なまま30分くらい待つ。ようやく目当ての番号のバスが来たので大きく手を振って乗る合図をする。おじいさんは良かったね、的な微笑みを送ってくれる。反対にバスの運転手はぶっきらぼうで「安平古堡」と書いた手書きのノートを見てもウンともスンとも言わない。しばらくすると面倒くさそうに顎をしゃくって乗れみたいなジェスチャー。うわ〜、怖〜、と思っていると何か言ってきて、料金を先払いしろと言っているみたいだがいくら払うのか書いてなくよくわからない。親指、人差指、中指を突き立てて何か言っているので30元払う。あとで考えたら今まで乗ったバスはだいたい15元くらいだったから13元だったのではないかなと思う。親切な人もいれば不親切な人もいるのでまあしょうがない。












安平古堡は、オランダ統治時代の遺跡でレンガ造りの要塞で格好良い。風の谷のナウシカ墓所の様な感じ。木陰で休むと気持ちが良い。それから歩いて安平樹家へ。ドロドロの木が家屋を抱きしめている。自然の力というより、SF的。意思を持った植物が人間たちを飲み込もうとしているよう。紱記洋行は蝋人形館とガイドブックに書いてあったけど、一体もおらず。持っているのが5年前のだから色々変わったのだろう。日本もここ5年で大きく変わった。帰りはさっきのバス乗るの嫌だなぁとかなって、走っているタクシーを止めてホテルに帰る。タクシーを止めるために上げた手がわりと自然な感じに振る舞えたように思え、旅慣れてきた?とか車の中でほくそ笑む。


部屋でビール飲んで少し休んでからYさんに勧められたお店に行こうとするがたどり着けず、あきらめて蝦仁肉圓とのぼりが出てたのでここで食べる。